組織が所属員の行動を制限するための唯一の方法が
ルール設定にあります。
ルール設定が至る所にされている組織であれば、
何か問題や所属員への指導や注意が生じた際に
「次から〇〇をしてください」という指導だけで良くなります。
所属員や部下に対する教育や管理マネジメントにおいては
かなり有効的に活用できます。
我々はルール設定をする際の注意点や設定方法などをアドバイスさせて
いただいております。
そんな中、先日ある企業の役職者の方から相談がありました。
「ルール設定をしていても守らない者が多く、更にその存在を認識していない
者もいます。ルール設定する以前の問題にあるのですが
この場合はどうしたら良いですか?」
と言う内容でした。
実際に正しくルール設定しても、所属員が守らなければ無意味です。
この原因は色々ありますが、どれをとっても重度な問題であります。
まず、一番わかりやすい原因から解説すると、
”罰則の有無”にあります。
ルールの存在を認識することも守る意識を持つことも罰則がある環境とない環境では
大きく異なります。
身近なことで例えると
歩行者の時と車を運転している時では”赤信号で止まる”と言う意識が
歩いている時の方が低くなってしまう方もいると思います。
逆に車の運転では守らないという人は皆無であると言えます。
ここには明確な交通違反の罰則があるからです。
罰則の有無がルール遵守の意識や存在の認識に大きく左右します。
その他の理由も細かい内容では考えられますが、ここでは割愛して、
もう一つ、”そもそも”の問題だけお伝えします。
所属員や部下が、「ルールを守りなさい」と言っている上司や管理者を含めて、
会社、組織自体に対して、不満を持っていたり威厳を感じていなかったら
ルールを守ると言う意識は低くなります。
部下がこの状態にあると、ルールだけではなく上司の指示や命令にも
向き合わなかったり、やりたくないことはやらないという問題も発生します。
かなり深刻な問題だと思いませんか?
では、なぜ部下や所属員側が会社や組織に不満を持つのでしょうか?
単純に答えると「部下の正解や正義に反しているから」です。
つまり、部下の目線で
「なんでこんなことやるの?」
「会社ならこれくらいやるでしょ!」
「オレが社長なら絶対社員にこうしてやるのに!」
などの自分の感覚と会社を比べて答えが合っていないことで
会社や上司のやり方に不満を持ってしまう為に、自分の上司や職場環境に対して
”認められない”と言う感情が生まれるのです。
実はこの問題は、組織には大変深刻な内容にあります。
部下側を会社や上司に対して自分と違くても会社の規律やルールは守る姿勢、
上司や管理者の指示、命令に従い行動する姿勢に変化させる必要があります。
この改善方法は実際にあります。
ただ説明が長くなってしまうので、またお話する機会があったらこちらでお話させていただきます。